「一言余計なんだよ」

和は、話を聞いて、不満げに私のおでこを
コツンと手で小衝く。

友達いないこと気にしてんの?

怒るかと思いきや。

「…悪かったな、急に休んで」

『…ん?』

怖い表情が緩んで、少し申し訳無さそうに
謝ってくる和に目が点になる。

どうした…急に大人しくなったぞ??

「熱が高くて…行けなかったんだ」

お、おぉ…?
 
しゅん、と肩を落とすその様は、
捨てられた子犬みたいで、何故か
キュンときた。

いや、何だこの胸の高鳴りは!

不意打ち過ぎませんか!

…というか、本当に熱で休んでたんだね。

だるいから仮病を決め込んだのかと
ばかり思ってたよ。←

「せっかく、文章考えてたのに…」

え、あれ和が書いてたの!?

手書きだったけど。

真面目か!

実は読むの楽しみにしてたの、和君!?

……なんか、ごめんね…?

だいぶ落ち込んでる和に、よくわからないが申し訳なく思った。

とんだとばっちりだったけど、私は和から
何か大切なものを奪っていたらしい。