4月4日、水曜日。
そう…あの、世間を騒がした「〇〇学校殺人事件」の日である…。

その日は、週の真ん中だというのに、まだ金曜日のような気分であった。
退屈な授業に眠気を感じる生徒は多く、ちらほら居眠りをしている生徒が見られた。
時刻は午後1時を指していて、まだまだ授業は続く。
教室中を見回していると、居眠りをしていた生徒が机から顔を上げ、廊下側の窓をチラリと見た。
すると、次の瞬間。
「うわあああああああっ!!」
と叫び声を上げ、席から立ち上がる。
何事かと、教室にいた生徒はその生徒の方を一斉に見る。
教師はその生徒が指差す廊下を見た。
そして教師は驚愕の表情を見せた。

その廊下には、顔に包帯を巻き、さらにその上からよくわからないお面を被って、服装は黒い長袖に長ズボン、ゴツゴツしたブーツ、そして軍手…という奇妙な格好だった。