「ミリュエール、大きくなったわね」
「マリテ叔母様!」
お祖母さまに続いて、お母様の下の妹であるマリテ叔母様が、水色のドラゴンに乗っていらした。
お母様によく似た銀髪をきっちり結い上げ、裾の短いチュニックとぴったりした皮のズボン。レーザーアーマーとショートブーツを身に着けている。手にした武器は、細長い槍。
高祖母様が以前お話しされていた。お祖母さまや叔母様方が実は竜騎士で、援護に来てくださると。今、こうして駆けつけてくださったんだ。
そして、お母様の妹……5人いる叔母様方全員とお祖母さまが揃い、竜騎士として騎竜とともにゴーレムの駆逐に協力をしてくれる。
それだけで、すっかり状況がよくなっていった。
全員20年近く竜騎士をしているんだ。戦いの熟練度はわたしなんかよりはるかに上だった。
感心したようにフランクスに言われた。
「……すげーな。おまえのばあちゃんとおばちゃんたち。あっという間にゴーレム倒していくんだな」
「まぁね……でも、わたしたちも負けてられないよ!」
ランスを握り直し、再び振るう。
ぼうっと見てるだけなんてできない。いくら助け手が現れたとしても、自分自身ができることを精一杯やるだけだ。



