「確かに、アスター王子のおっしゃるとおりです。あなたに触れられると…正直、自分で自分がコントロールできなくなりそうで怖くなるんです」
変な意地を張ったところで、何も解決などしない。アスター王子は恥をしのんでわたしに何もかも告白してくださった。ならば、わたしもプライドなんてかなぐり捨てる。
「今までは、なにがあっても自分をコントロール出来ると信じてきました。でも、どうしてかあなたといる時だけは…自分が本来の自分でなくなってしまうんです。ドキドキしたりもやもやしたり…こうしてぬくもりを感じてしまうと……なにかに押し流されてしまいそうで怖くなる」
わたしが一生懸命そう告げているのに、なぜかアスター王子は再びわたしを抱きしめてきたから、さすがに抗議しておく。
「ちょ、アスター王子!わたしの話を聞いてましたか!?なんで抱きしめるんですか!?」
「聞いてる。だから、嬉しいんだ」
「……は?」
今の話しのどこに嬉しがる要素が?と首をひねると、彼はぽつりとこぼした。
「ミリィが、本当にオレを好きでいてくれる…という事実が」
「……はぁ、確かに…わたしはそう言ったはずですが…」
「ミリィ」
アスター王子はわたしの顔を覗き込み、こう告げてきた。
「婚約者らしいスキンシップは、慣れるしかない。だから、少しずつだけでも進めていこう」



