ついついアスター王子の悪い点を指折り数えてしまう。
「部屋は散らかし放題ですし、遅刻魔で寝起きが悪いですし、変態ですし変態ですし変態ですし……」
「変態を3度も言うな!」
「大事なことなので3度言いました」
「……おまえな、オレは仮にも王族で上司で婚約者なんだぞ?しかも、好きな相手に普通言うか?」
「仕方ないですよ。事実ですから。言われたくなければきちんとしてくださいね。まずは変態から改善しましょうよ」
「………」
「あれ?なんで黙っちゃうんですか?改善する自信がないんですか?」
「だから、オレは変態じゃない!」
「自覚が無いのが一番ヤバいんですよ?わたしだって、皆にあなたが変態だというのは……知られても仕方ないかな〜とは思いますが……………」
「……おい、なんだ?その長い間と憐れむような目は!?」
「いや、あなたの頭の残念さで将来を心配してるだけですけど?」
「……あのな、これでも色々考えているんだぞ?」
「ソウデスネ〜エライエライデス。サスガショウライノコクオウヘイカデスネ」
「棒読みやめろ!」
久しぶりにポンポンとした言い合いができて、なんだかすっきりした。いや、別にアスター王子をからかってストレス解消なんてしてない……はず。たぶん。
好きだと自覚したところで、急に甘い雰囲気なんてなるはずもなく。2人して平常運転だ。
でも、たぶんそれがわたしたちの距離感。
先のことはわからないけど、こうして2人他愛もない会話ができる。今は、それでいい。



