セシリアから唐突に言われた言葉には、つい首を捻ってしまう。
「……あの、おっしゃる意味がわかりません。わたしは確かにアスター王子と婚約しましたし、自分自身で彼とともに生きると決めました。いずれ騎士となり、王妃となる覚悟もしています…確かに、王妃となるならば、跡継ぎとなる子どもが必要なのは理解しています」
意味深長な言われ方をしたところで、わたしにとってアスター王子が高祖母様の血を引いていたのはたまたまであり、彼がどんな血を引いていようが関係ない。アスター王子だからわたしはついていくと決めたんだ。だから、運命だろうがなんだろうが、関係ない。縁があってすごいとは思うけれども。
《ははははは!》
これまた唐突に、セシリアは笑い声を上げた。
ずいぶん楽しそうな表情(かお)になると、目を細める。
《さすが、アリシアの孫娘よな。そのまっすぐな気性がそっくりだわ》
「はぁ……確かに、わたしはよくお祖母様に似てるとは言われますがね」
今さらセシリアに言われずとも、お母様やお父様からさえよく言われてきたんだ。
《……それだけ、そなたはアリシアの血を濃く継いでおる。騎士を目指すエストアールの娘ながら、過去に龍騎士となったエストアールの人間と同じ魂を宿しておるわ》



