【完結】捨てられた男爵令嬢は騎士を目指す2〜従騎士になったら王子殿下がめちゃくちゃ甘いんですが?


「あの……ソニア妃殿下。そのお方が、龍騎士様なのですか?」

失礼極まりないだろうけど、どうしても訊かずにはいられなかった。だって、どう見ても30そこそこにしか見えない若い女性が、義理とはいえわたしの高祖母だとか…なんの冗談かと言いたくなる。

すると、ソニア妃は微笑んで「そうよぉ」と答えてくださった。

「アリスティア・ブルーム。正真正銘ノプットの龍騎士で、今もバリバリ現役よ!」
「あー、そっから先はアタシが説明するわ。めんどいからよ」

やっぱり誰かさんにそっくりだ。喋り方も、顔も、容姿まで。

「……あ、アンタピッツァつったっけ?話には聞いてたが、アタシの若い頃そっくりだな〜」

ガハハハハ!と馬鹿笑いしてる高祖母様を、ピッツァさんは呆れ顔で見てる。

「そりゃあ、アタシもびっくりしたっつの!アンタ、一体何者だよ?アタシとなんの関係があるんだ?」

ピッツァさんがガリガリと髪を掻きながら問いかけると、高祖母様はん〜?と指折り数える。

「アタシの娘は双子でね。そのうち姉のリアナの娘のリアンがアンタのライト家に嫁いで、産んだのが現当主のトム。で、アンタはその娘だから…ま、玄孫(やしゃご)ってやつかな?
で、妹のジョセフィーヌが産んだのがこのソニアさ。ジョセフィーヌは何事もマイペースだからねー。だから、アスターだっけ?アンタはアタシのひ孫。
で、アリシアはアタシの養女だけど…まぁ、お祖母ちゃんって扱いでさ。アリシアの娘のマリアンヌがゼイレームに嫁いで産んだのが、ミリュエール…アンタさ。だから、義理の玄孫ってわけさ」

…なんだか頭がこんがらがりそうだ。