【完結】捨てられた男爵令嬢は騎士を目指す2〜従騎士になったら王子殿下がめちゃくちゃ甘いんですが?


結局いつもどおりのパターンでぎゃあぎゃあ言い合ってると、アスター王子がふと口元をほころばせる。

「あれ?なに笑ってらっしゃいます?遂に頭がキレちゃいましたか?」
「違う!」
「まぁ、5月に入って最近暑いですからねえ」
「……なんだその、心底可哀想な子を見るような目は」
「気のせいですよ。別に、アスター王子の頭が大丈夫かな?この国大丈夫?とか思ってませんから」
「思いっきり思ってるだろう!」

またやり合ってからコホン、とアスター王子は咳ばらいをする。

「うん、やっぱりいいな」
「は?ぼくに罵られるのが好きなんですか?」

新たな変態発言にドン引きすれば、「違う!」と顔を赤くして否定してますが。

「……まぁ、確かに。いつもミリィには軽い扱いをされてる気がしないでもないが」
「ソウデスネーキヅイタダケデモシンポデス」
「その棒読みやめろ!」
「で、なんですか?勿体ぶってないで早くおっしゃってください」

すると、また咳ばらいをしたアスター王子が、ふとこんなことをおっしゃられた。

「いや、ミリィとこんなやり取りできるのがいい……と思う。オレのことをこれほど理解してくれている……その事が単純に嬉しいんだ」