「それは……」
アスター王子は言葉を詰まらせたままで、ハッキリしない彼に少しだけ苛立つ。
「心臓なんて大切なものが悪ければ、心配になって当たり前ですよ。騎士なんてしてる場合ではありません。身体の方が大切なんですからね」
「……」
なぜか、それでもアスター王子がだんまりなんですけど。
で、なにか彼が不可解なことを言い始めましたが。
「ミリィ」
「はい?」
「……おまえは、たとえオレが王子でなくても……同じように婚約者になったのか?」
「は?」
また、なんか面倒くさいことを言い出しましたね、と思わずため息を着いてしまいましたよ。
「なに、深刻そうな顔でまた面倒くさいことをおっしゃってますか?あなただからぼくは婚約者になったんですよ?王族だとか関係ないです。ストーカー行為やストリーキングする変態を扱えるのはぼくくらいですからね」
「だから、変態じゃない!」
「ハイハイ。ソウデスネーアスターオウジハリッパナカタデスカラー」
「……全然感情が籠もってないんだが」
「気のせいですよ。別にあなたが即位したらこの国は裸の王様で大丈夫か?とか思ってませんから」
「誰が公衆の面前で脱ぐか!そこまで変態じゃない!」
「あ、変態の自覚はあるんですね。前より進歩です。ヨカッタデスネー」
「……おまえな、オレは一応王族で上司なんだが?」
「ナラ、ソンケイニアタイスルヒトニナッテクダサイネ〜」



