【完結】捨てられた男爵令嬢は騎士を目指す2〜従騎士になったら王子殿下がめちゃくちゃ甘いんですが?


「まさかと思うが、ミリュエールよ……そなた、子どもがどうできるか知らぬのか?」

マリア王女に真顔で問い詰められましたが……はて?

「えっと……夫婦になった2人が寝室で同じベッドで眠ればいいんですよね?」
「それはそうじゃが……それだけではなかろう!」
「え、これだけで子どもはできるんじゃないんですか!?」

わたしの中ではそれだけでいずれ子どもが授かる認識だったから、驚愕の事実だ。

「すべきことをせねば、子は授からぬぞ!」
「すべきこと…?うーん……」

真剣に悩み考えて、そうだ!と思いついた。

「わかりました!子どもかほしいねって夫婦で話して、神に祈ればいいんですよね?そして、仲良くなった夫婦に神様が授けてくださるんですね」

去年あった夢の国事件では、アスター王子の本来生まれるべきだった双子の弟のアスタークがまたソニア妃殿下のお腹に戻っていった。そして今、彼女は妊娠中で子は夏に産まれる。
だからきっと空気感染みたいなもので、夫婦の愛情や親密度が高まれば神様が子を授けてくださるんだ!

手を叩いてわたしがそう答えれば……なんだか周りから可哀想な子を見るような目で見られてしまいました……なぜ??

「……ここまでだったとはな……アスター兄上の苦労が忍ばれるわ……」

盛大なため息をマリア王女に吐かれてしまいました…。