翌日──。 私は下駄箱の近くで岬先輩が登校してくるのを待った。 今日はあいにくの雨。 制服は濡れるし、せっかく綺麗にセットした髪もうねって台無し。 だけど、私は雨の日が嫌いじゃない。 なぜなら、岬先輩に初めて出会い、その優しさに触れたのもこんな雨の日だったから───。