「バカだな」
しゃがみ込んだ史哉が美織を抱きしめる。
「僕が美織以外の女性に興味を抱くなんて絶対にありえないよ。心配しないで」
宥めるように背中をトントンされ、ようやく気持ちが落ち着きを取り戻していく。
「誤解して、勝手に浮気者扱いしてごめんなさい」
「浮気者扱いか」
クスクス笑いながら「勘弁してほしいな」と美織の鼻を軽く摘まむ。
「それじゃ話って?」
ほかに見当がつかず尋ねると、史哉は美織を立ち上がらせてソファへ誘った。
「四月末にオープンする恩納村のリゾートで結婚式を挙げない?」
「……あのリゾートで?」



