気高きホテル王は最上愛でママとベビーを絡めとる【極上四天王シリーズ】

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翌朝、セットした目覚ましよりも早く起きた美織は早々にホテルのレストランで朝食を済ませ、部屋で身支度をしていた。

シングルルームの狭いパウダールームの鏡に姿を映し、最終チェックをする。
七分袖の白いシャツには深みのある赤いパンツで華やかさをプラス。たくさん歩いても疲れないように、足元は昨日同様に白いスニーカーだ。


「これで大丈夫かな」


最後にくるりと回って、鏡の自分に笑いかける。おかしなくらいに気持ちが浮つくのは、昨夜史哉と楽しい時間を過ごしたせいだろう。
大人の魅力に溢れた紳士的な彼といると、自分まで淑女になった気にさせられる。彼ほど魅力的な男性を美織は知らない。

(包容力はあるし、飛びぬけて容姿端麗だし、欠点なんてきっとないよね)

三拍子揃うどころの話ではないと、しみじみ思う。映画やドラマに出てくる完全無欠のヒーローが、そのまま抜け出てきたみたいだ。あんな男性が実在しているなんて信じられない。


「さてと、そろそろ行こうかな」


腕時計を確認すると、約束の十分前だった。遅れるよりはいいだろうと部屋を出た。