「……私、東京に行かなくちゃ」 気づいたときにはそう口走っていた。 いてもたってもいられない。彼をひとりにしておくわけにはいかなかった。 「そうだな、そうしたほうがいい」 「陽向のことなら私たちに任せなさい」 「ありがとう」 陽向も史哉に会いたいだろうが、風邪がうつったら大変だ。今回は我慢してもらって、来週末に会えるように史哉に体調を整えてもらおう。 美織は陽向をふたりに託し、アパートで準備を整えて東京へ向かった。