「美織、お待たせ」
「おたませー」
「う、うん」
不自然にならないようにそろりそろりと背を向けたが、即座に史哉に腰を抱き寄せられた。
「きゃっ!」
「きゃってなに」
「ママ、どしたの?」
「なぁ、どうしたんだろうね」
クスクス笑いながら、史哉は開いた足の間に美織を引き寄せ、片方の太腿の上に陽向を座らせた。ウエストに巻かれた腕の逞しさにどぎまぎさせられる。
「そんなに固くならないで」
「そうは言っても……」
「恥ずかしい?」
「わかっているなら聞かないでください」
口に出して言われると余計だし、思わせぶりに耳元で囁くのもずるい。
「それは悪かった。でもそうして照れてる美織もかわいくてたまらない」
「ママ、かわいい」



