美織が感極まって言葉を詰まらせていると、史哉が容赦のない言葉を投げかける。
「父さんも母さんも、うれしいのはわかるけど陽向を甘やかしすぎ」
「そう言うな。初孫なんだ、はしゃいで当然だ」
「そうよ、史哉。おじいちゃんおばあちゃんは孫に甘くてあたり前なの」
ジャングルジムに上った陽向を支えながら、春子が浩一郎に賛同する。
その後、房江が淹れてくれたコーヒーを飲みながら、初対面の場は和やかに進んでいく。
「史哉の小さい頃にそっくりね」
「ああ。美織さんにもよく似てる。ふたりのいいところ取りだ。なぁ、陽向くん」
「いいことととり?」
陽向が、浩一郎の言葉を間違いつつ繰り返す。体が斜めになるくらい首を大きく傾けた。
「そうだよ、陽向くん。とってもおりこうだね」
「本当に」
「ひなた、おりこう」
祖父母に褒められ満面の笑みだ。



