気高きホテル王は最上愛でママとベビーを絡めとる【極上四天王シリーズ】


翌日、美織と陽向は、迎えにきた史哉のプライベートジェットで東京へ飛んだ。
初めての飛行機に陽向は終始興奮し、落ち着かせるのにひと苦労。いざ着陸するときになって、今度ははしゃぎ疲れて眠ってしまった。

空港から彼の車に乗り換え、いよいよ彼の両親が待つ実家へ向かう。
史哉は本社近くのマンションにひとり住まいのため、そこに住んでいるのは両親だけという。


「今さらですが、史哉さんのご両親は本当に私で大丈夫でしょうか……」


これから会う予定なのに怖気づくのは、美織がごく普通の一般人だからにほかならない。祖父母の代に起業し、今や世界に誇るホテル王の史哉なら、それなりの家柄の令嬢が相応しいと考えてもおかしくないから。

事前に美織はもちろん陽向の存在まで明かしてあるそうだが、息子にいきなり三歳間近の子どもがいたと聞かされたときの衝撃は計り知れない。


「心配しなくて大丈夫。ふたりとも美織と陽向に会うのを楽しみにしてるよ」


赤信号で止まり、運転席から史哉が伸ばした手が美織のそれに重ねられる。見せかけではないぬくもりと眼差しが美織を勇気づける。
史哉がそう言うのだから間違いはない。