「陽向はパパがほしい?」 思いきって尋ねる。父親を知らない陽向にとって、ほしいかどうか問われてもピンとこないかもしれないが。 「うん!」 意外にも即答だった。 「ほいくえんのおともだち、みんなパパいるもん」 「そう……。もしもそれがあのおにいちゃんだったら?」 陽向の顔がぱぁっと華やぐ。 「おにいちゃんパパがいい! ぼく、おにいちゃんだいすき。おにいちゃんもママだいすきだって」 「……え?」 陽向の口から史哉の気持ちを知らされるとは思いもしない。