気高きホテル王は最上愛でママとベビーを絡めとる【極上四天王シリーズ】


翌朝、目覚めた陽向は誰かを探すように部屋を見回した。


「陽向、おてて痛くない?」


美織が問いかけて、そこではじめて自分の右手を見て、目をぱちくりとさせた。
火傷したのを忘れていたような感じだ。


「うん。ひなた、つおい?」
「とっても強い。おにいちゃんも褒めてたわね。さすが男の子だって」
「……おにいちゃんは?」


もう一度部屋に視線を彷徨わせる。
昨夜、治療中に史哉が『おにいちゃんがずっとそばにいるからな』と励まし続けていたため、目覚めても彼がいると思っていたようだ。


「おにいちゃんはホテルに帰ったの」


美織がそう答えると、陽向は布団に一緒に寝ていた恐竜のぬいぐるみをぎゅっと抱きしめた。

寂しそうな横顔に胸をつまされる思いがする。
陽向の中で文哉がどういうポジションにいるのかはわからないが、昨夜の様子を見ていても彼を信頼しきっているのは明らかだ。単なる知り合いではない。