気高きホテル王は最上愛でママとベビーを絡めとる【極上四天王シリーズ】


翌朝、美織が工房併設のギャラリーで掃除をしていると、祖母の悦子が声をかけてきた。


「昨夜の花火は楽しかった?」


祖母はひと足先に帰宅したが、辰雄から史哉が訪れたと聞いたのだろう。


「……うん、陽向は大喜びだった」
「そう。美織は?」
「私?」


そう聞かれるとは思わず、自分の胸を指差して聞き返す。


「美織も楽しかったらいいなと思ったの。おばあちゃんにはふたりの間になにがあったのかわからないし、美織にしてみたら無責任な発言に聞こえるかもしれないけど。再会したのもまた、縁なんじゃないかしらね」


全然楽しくなかったと言ったら嘘になる。
陽向の喜ぶ顔を見るのは、美織にとってなによりの幸せだから。