息子の母親ではあっても、それ以上でもそれ以下でもない。だから自分がどういうポジションにいればいいのか、答えが見つからないのだ。
「その代わりと言ってはなんだけど、今度三人で水族館に行こう」
史哉が次なる一手を講じる。
「水族館、ですか」
「そう。陽向くんは行ったことある?」
史哉が沖縄の有名な水族館の名前をあげる。
「一歳になったばかりの頃に祖父母と一緒に行きましたが……」
たぶん記憶には残っていないだろう。
「陽向くん、ママとおにいちゃんと三人でお魚を見にいこうか」
美織では埒が明かないからか、陽向を直接誘いはじめた。
「待ってください」



