気高きホテル王は最上愛でママとベビーを絡めとる【極上四天王シリーズ】


三人の手元から放たれた細かな火の花があたりを明るく照らし、白い煙が周りを包み込む。


「陽向くん、これなんかどう? 鉄砲の形でカッコいいよ」
「やりたーい! てっぽうやるー!」
「じゃ、同時に火をつけるぞ」
「うん。せーの」


陽向の掛け声で一緒にろうそくに近づける。瞬間一挙に飛び出した火花を見て、陽向は歓声をあげた。

やわらかな光に照らされたふたりの楽しそうな横顔を見ているうちに、複雑な想いが込み上げてくる。

いくら美織が引き離そうが、史哉と陽向はまるで磁力のように引き寄せられてしまう。史哉とどんな過去があろうと、陽向の父親が彼というのは変えようもない事実。ふたりには、史哉と美織の間とはべつの関係が存在するのだ。
そしてそれは美織が壊していいものではない。


「ママ、もっと!」
「美織、次はどれにする?」


ふたりに揃って満面の笑みを向けられ、彼方に飛んでいた意識が舞い戻る。咄嗟に笑顔を作れず、目線が頼りなく揺れて止められない。

史哉は立ち上がり、美織の隣にしゃがみ込んだ。