夢を見ているんじゃないか、と思った。



好きでいてもいいんだ?

悠馬くんも、あたしに惹かれている?



大学の授業が終わって。

あたしは一人暮らしをしている、ワンルームマンションの一室に帰って来た。



ヴヴヴ。



スマートフォンが振動した。

ロック画面に、悠馬くんの名前。



この間の告白の時に、連絡先を交換して以来。

初めての悠馬くんからのメッセージだった。



《明日、会える?》



短いその文章を、あたしは何度も読み返す。

嬉しくて。

返事を打つ指先が震えている。



《大丈夫です。どこで会う?》

《オレ、迎えに行くよ》



ときめきって、すごい。

たったこれだけのやり取りで。

あたし、もう降参する。



ときめきは、絶対的に、最強な気がする。



ふと、このメッセージは恋人に見られていないのかなって思った。

大丈夫なのかなって。