恋と、嘘と、憂鬱と。



「…ねぇ。季里、久瀬先輩って遥奈先輩にだけちょっと態度違う感じしない?」


部室に入り、しばらく経った頃。


真凛ちゃんがヒソヒソと、小声で私に話しかけてきた。


相当気になってウズウズしていたのか、若干いつもより早口になっている。


「…そうだね、仲良さそうだったし…」


「やっぱり、季里もそう思った!?久瀬先輩って遥奈先輩のこと好きなのかな?中学も一緒って言ってたし。でも、確か遥奈先輩は、仙道先輩と付き合ってるんだよね!もしかして…三角関係とか!?」


そんな私の返答にキャッキャッと、楽しそうに盛り上がる真凛ちゃん。


私は気づかれないように小さくため息をこぼす。


現在、部室には私と真凛ちゃんの二人きり。


遥奈先輩はいうと、私達から仮入部届けを受け取ってしばらくして、生徒会からの呼び出しがあったようで…。


「ごめん、ちょっと行ってくる!もうすぐ他の子たちも来るだろうからゆっくりしててね!」


と、言い残し足早に化学室をあとにしていた。