いまだに、スマホをいじっている久瀬先輩に向かって遥奈先輩がそう言い放つ。
「せっかく可愛いの後輩も来てくれてるしね〜」
と、ご機嫌な遥奈先輩に対して。
「…いや、今日は俺用事あるんでこの辺で帰ります。じゃ、お疲れ様でした」
淡々とした口調で、それだけ告げると、久瀬先輩は、校舎の正面玄関に続く廊下を進んでいく。
「…なんだ〜、残念。…あ!颯真!!今度予定してる新入生歓迎会にはちゃんと参加してよねー!詳細は後で部活のグループにメッセージ送っとくから!!」
遥奈先輩がよく通る綺麗な声で去っていく後ろ姿に向かってそう叫ぶ。
そんな二人のやり取りを横目に、私と真凛ちゃんは部室に足を踏み入れたのだった。



