そのまま尻もちをつきそうになり、私は思わずギュッと目を閉じる。
ガシッ。
間一髪、倒れる前に支えてくれたのは、おそらく部室から出てきた誰か。
「…気をつけろよ」
少しぶっきらぼうに言いつつも、しっかりと私の体を支えてくれる腕に安心感をおぼえた。
「はい。す、すみません。ありがとうございま…」
助けてけれた相手にお礼を述べつつ視線を合わせた私は途中で言葉を失う。
「…久瀬先輩」
そう、私を助けてくれたのは、久瀬颯真先輩だった。
ドキンと、胸が高鳴るのを感じ、私は慌ててパッと先輩の腕から離れる。
び、びっくりした…。
「季里!びっくりしたよ!大丈夫?」
「うん、大丈夫。タイミングが悪かったね…あはは」
パタパタと、私に駆け寄って心配そうに声をかけてくれる真凛ちゃんにそう言葉を返した。



