恋と、嘘と、憂鬱と。



「…そうなんですね」


久瀬先輩も運動得意なんだ…。


そんな些細な情報が、颯真くんの特徴と重なって複雑な気持ちになる。


やっぱり、ちゃんと確かめないと。ウジウジしてても、しょうがないよね!


そう心の中で気合を入れ直した。


「よし!それじゃ、俺も部室に行く途中だったし、季里ちゃん一緒に行こうか。他のメンバーにも紹介するよ」


そう言って、タタッと、軽やかに階段を上りながら私を上から見下ろす霧谷先輩はなんだかやけに楽しそうに見える。


でも、それは私にとっては、有り難い提案で。


よかった…真凛ちゃんもいなくてちょっと不安だったんだよね…霧谷先輩と一緒なら安心かも。


「…はい!お願いします」


そう考えた私は、霧谷先輩の言葉に頷き、あとに続いて階段を上る。



しかし、その数分後。


私は霧谷先輩と一緒に部室に行ったことを後悔することになるのだが…この時の私はそこまで考えが及んでいなかったんだ。