恋と、嘘と、憂鬱と。



「ほんと!!葉山さん、ありがとう!それじゃ、早速行きましょう」


ニコニコと、満面の笑みを浮べる先輩に対し、げんなりした表情の真凛ちゃん。


「ごめん、季里。私もちょっと陸上部覗いたら天文部行くから、先に行っててくれる?」


申し訳無さそうに私に向かって、そう声をかけてくれる。


「うん、大丈夫だよ!先に席とっとくね。じゃ、後で」


小さく手を振りながら、私は、先輩の後をついていく彼女を見送ったのだった。



……という事情から私は現在、1人で天文部の部室へと足を進めている。


…どのくらい新入生来てるのかなぁ。


少しだけ緊張しつつも、部室へと続く階段を上っていると、


「あれ?季里ちゃん?」


私の名前を呼ぶ声が後ろから聞こえてきた。