恋と、嘘と、憂鬱と。



放課後、私は、天文部の部室がある第二化学室へと向かう廊下を一人で歩いている。


真凛ちゃんはどうしたかというと…、


「あの、葉山さんっている??」


放課後になり、私達のクラスに現れたのは青の校章をつけた先輩だ。


先輩が真凛ちゃんに何の用事だろう…?


キョロキョロと、クラス内を見回す先輩は、真凛ちゃんを見つけると、パッと表情が明るくし、パタパタと駆け寄ってくる。


真凛ちゃんは、そんな先輩を少し冷めたような表情で見つめていた。


「葉山さん!!突然ごめんなさいね。私、2年の如月って言います。あなたを陸上部にスカウトに来たの!中学の頃の成績は知ってるわ。良ければ是非、緑葉谷の陸上部に入ってほしくて…どうかな?」 


キラキラとした笑顔で、真凛ちゃんに声をかける先輩。


しかし、


「…あー…すみません。私、高校では陸上するつもり無いんです、他を当たってください」


彼女は間髪入れずバサッと、先輩の誘いを断ったのだ。