恋と、嘘と、憂鬱と。



「…は!今朝はすみませんでした!決して悪意があって見ていたわけでは…」


瞬間、朝の失態が思い返され、私は先輩に向かって頭を下げる。


「…あぁ、ピアスの穴のこと?まぁ…確かに緑葉谷では珍しいから、驚くのも無理ないよ。別に悪意があってなんて思ってないから気にしないで。にしても、真面目だね、君」


クスクスと、楽しそうに微笑む先輩を見て

よかった…本当に気にしてないみたい。

私もホッと胸をなでおろした。


「…いえ、私のほうが失礼だったのは確かなので…」


「いやいや、本当に気にしなくていいからね?えーっと…名前は?」


「あ!すみません名乗りもせずに!1年の堀田季里って言います。よろしくお願いします」


「ご丁寧にどうも。俺は2年の霧谷理央。よろしくね、季里ちゃん」