恋と、嘘と、憂鬱と。


霧谷先輩と仲の良い速水先輩は、同じく天文部の莉里花先輩と付き合っている。

それに、美桜先輩も他校に彼氏がいるって言ってたし…。

ん?ということは…天文部で付き合ってる人がいないのって…もしかして私と霧谷先輩だけ…?

ふと、そんな結論に至り私は1人考え込む。

いや、ちょっと待って。
霧谷先輩、顔はカッコいいし彼女いても不思議じゃないよね。

え、もしかして私だけ…?

「なるほど。葉山ちゃんも、もしかして俺と同じ?季里ちゃんが颯真と帰ってるから1人なんだろ〜」

ニヤッとほくそ笑んだ霧谷先輩は楽しそうに私に向かってそんなことを言ってのける。

というか、"葉山ちゃんも"ってことは…。

「霧谷先輩…彼女いないんですか!?」

「え、そこそんなに驚く?まぁ…今はね。そういうのいいかなって」

「いや、だって霧谷先輩、モテるのに…」

他校とかに彼女の1人や2人いるのかと…とつい口を滑らせそうになったが、流石にグッと押し黙った。