どうしたんだろう。
そんな彼女の様子に私が内心首を傾げていると。
「この人が颯真くんなんだよね…?」
神妙な面持ちで眞子ちゃんが私に尋ねてきた。
「うん。そうだけど…眞子ちゃんどうかした?」
「いや…それがさ、うーん。私の勘違いかもしれないけど…。この写真の颯真くんに似た人を今日、フェリー乗り場で見たような気がして…。イケメン!って思ったのは覚えてるのよ〜。ただ、変な人だと思われるのもイヤであんまりジロジロも見れなかったし」
思い出そうと必死な様子の眞子ちゃんに私は思わず「えっ…?」と口に出してしまう。
いや、まさかね?だって結局、颯真くんは心音ちゃんの面倒を見ないと行けないから島には来られないって言ってたし…。
もし、本当に来てるなら霧谷先輩あたりに連絡があってもおかしくないが、先輩からはそんな話もない。
「まぁ、他人の空似ってやつだと思うけどね。一瞬しか見てないし、やっぱり私の勘違いかも」
私にスマホを返し、眞子ちゃんはそう言って曖昧な笑みを浮かべる。
結局、この時は眞子ちゃんの勘違いだと言うことで話は幕を閉じたのだが…。
なんとなく心のどこかでスッキリとしない感情が渦巻いていて。
私は、眞子ちゃんと別れた後、1人考え込んでしまう。



