心の中でクスッと笑みがこぼれる。
まだ、怪我が完治してない和音さんを気遣って荷物を持ってあげるあたり、本当は優しいのになにぶん、口調が毒舌だから。
今日だって、自分の買い物に付き合ってもらったなんて言ってるけど…私のこと気にしてくれたんだよね?
私もようやくそんな不器用な彼の優しさがわかってきたばかり。
「あら、ありがとう」
そう言って、和音さんも素直に充希くんに荷物を渡している姿も微笑ましい。
「ねぇねぇ、それで季里ちゃんの先輩って??この前、うちのカフェにも来た子かしら〜?充希ったら両手に花なんてやるじゃない?」
「…その話、まだ続ける気?」
「いいわよ、別にすごんだって怖くないし、あんたが答えないんなら季里ちゃんに聞くから。それで季里ちゃんに、先輩って?」
答えてくれない充希くんに諦めたのか、不意に私に話を降ってくる和音さん。
「あ、遥奈先輩って言うんですけど…この前カフェにも来てくれた天文部の先輩で…」



