「よかったじゃん。帰り際も仲良さそうにしてたし、遥奈さんにはちゃんと相談できたみたいだね」


「…えっと、うん。充希くんが二人きりにしたくれたおかげで色々話せたよ。ありがとう」


時刻は午後5時過ぎ。


夏が近づいてきたからか少し日は傾きつつあるも、この時間でもわりとまだ明るい。


そんな中、私と充希くんは繁華街からの帰路を二人で歩いていた。


充希くんの手には色とりどりのたくさんのショップの紙袋が握られており、良い買い物ができたのか心なしか表情も明るいように見える。


ちなみに遥奈先輩とは、先ほど繁華街付近の駅前で別れたばかり。


『じゃあね、二人とも!今日は楽しかったよ〜また遊ぼう。季里ちゃんは、明日の部活でねー!』


そう言って、微笑む遥奈先輩は私達に軽く手を振りつつ駅構内へ消えていった遥奈先輩を見送り今に至るのだ。