恋と、嘘と、憂鬱と。



私が泣いているのを見たからだろうか。

颯真くんは一瞬、傷ついたような表情を浮かべた。


「はじめて会った時、正直驚いたけど…昔と変わってないしすぐ季里だってわかったよ。まさか、本当にこっちに来るなんてな…玲子おばさんの冗談って思ってたけど…」

颯真くん、玲子さんからのメッセージちゃんと確認してたんだ…。

じゃあなんで玲子さんとも連絡とらなかったんだろう。

ゴシゴシと流れる涙を袖で拭いつつ、私は颯真くんの言葉に耳を傾ける。

「…今の俺って季里からみて、たぶん昔の俺と全然違うだろ…?」

「えっと、少し雰囲気は変わったかもしれないけど……」

確かに昔の颯真くんは明るくて、もっと活発なイメージでクラスの中心にいるようなタイプだったのだが…。

今の颯真くんはどちらかと言うと、クールで無口な一匹狼タイプ。

実際、私だって颯真くん本人ではないかと先輩のことを勘ぐっていたのに…確信を持てなかったのは昔と印象が違ったことも要因の一つだった。