意を決して「あ、あの…」と、声をかけようとした時。
「あのさ…」
一瞬、早く口を開いたのは久瀬先輩だった。
「は、はい!?」
こちらから話しかけようとしていたタイミングだったこともあり思わず声が裏返ってしまう。
…は、恥ずかしい。
「…ふっ。ビックリしすぎ、さっきも急にムセるし」
クスクスと先輩に笑われ、恥ずかしさからうまく笑顔が作れない私。
「あはは…急に話しかけられてビックリしちゃって…気にしないでください」
「いや、俺も驚かせて悪かったよ…っと、心音もだいぶ重くなったな」
スヤスヤと幸せそうに先輩に持たれかかり眠る心音ちゃん。
そんな彼女を起こさないように気遣いながら、久瀬先輩はソッと体勢を立て直した。
「本当に兄妹仲良しなんですね、うらやましいなぁ。私は一人っ子なんで心音ちゃんみたいな妹ほしかったです」



