恋と、嘘と、憂鬱と。


「堀田…大丈夫か…?」

急にムセた私に驚いた表情の先輩に対し。

「だ、大丈夫です…。ビックリしてちょっとムセちゃっただけで…」

と、目尻に涙を浮かべつつ、苦笑い気味に答える。

そして。

「あ、あの先輩…私を送ると遠回りになっちゃうし心音ちゃんもいっぱい歩いて疲れちゃったと思うので…一人で帰れますし全然、気にしなくて大丈夫です」

ようやく咳が落ち着いた私は久瀬先輩に向かってそう声をかけた。

心音ちゃんもいるし、気を遣わせちゃうのもよくないよね。


「いや、心音が疲れたらオレが背負えばいいし。それに暗くなる中一人で帰すわけにもいかないから」


ドキン。


真っ直ぐ私を見据えてキッパリと言い放つ先輩に胸が高鳴る。


「心音。お姉ちゃん送って帰ろうか?疲れたんならオレがおんぶするけどどうする…?」

優しくジュースを飲み終わった心音ちゃんに声をかける久瀬先輩。