恋と、嘘と、憂鬱と。


「…!心音ちゃん待って。急に走るとこけちゃうよ」

そう言いつつ、彼女のあとを追いかけたが。

心音ちゃん足速い!
それに私、体力がついていかないかも…。

自分で足が速いと言ってただけあって、心音ちゃんのスピードについていけない私。

しかも、久々の全力疾走に体力もついていかず、最後はヘトヘトになりながらブランコまで足をはこぶ。

「季里ちゃーん、後ろから押して〜」

先にブランコに乗って、私が来るのを待っていた彼女は足をバタバタさせながら声をあげた。

「う、うん。そしたらしっかりつかまっててね」

「はーい!」

私がゆっくりと背中を押すと、心音ちゃんもそれに合わせるように足を動かし始める。


「キャー!はやーい」


楽しそうにブランコをこぐ彼女を横目に、私はちらりとベンチに座っている久瀬先輩を見つめた。