恋と、嘘と、憂鬱と。


もしかして…私、颯真くんのことと関係なしで…久瀬先輩のこと…。


そう考え、ゴクリと息をのんだ時。


「あー!お兄ちゃん!!季里ちゃんのだけずるいー!!心音のぶんは?」


そう心音ちゃんが話に割って入ってくれたおかげで気が紛れた。


「心音のもあるから心配すんな。落としてもいけないから、心音には公園で渡す」


心音ちゃんの手を握り、久瀬先輩がくるりと振り返る。

「行こうか」

そう先輩に促され、コクリとうなずいた私は先輩と距離をおくべく、心音ちゃんの横に立った。

道路側から久瀬先輩、心音ちゃん、私の並びで歩き始める。

すると。

「季里ちゃんも、手つないで?」

サッと隣の私にあいている手を差し出し、にっこり笑顔を浮かべる心音ちゃん。