恋と、嘘と、憂鬱と。


ギュッと、心音ちゃんの手を握り私は先輩にそう声をかけた。

「本当に迷惑かけて悪いな。心音のことよろしく…初めて会うのになんか、堀田には懐いてるみたいだし、ちゃんと言うこと聞くとは思うから」

それだけ言うと、久瀬先輩は私とは反対方向に足を進める。

先輩の姿が見えなくなったのを見計らって。

「心音ちゃん、私たちも行こうか」

と、私も心音ちゃんに声をかけた。

「うん…!季里ちゃんのお家楽しみ」

左手に買い物袋を持ち、右手は心音ちゃんとしっかり手を繋ぎ私たちは『フレーズ・デ・ボワ』に向かって歩き始める。

だいたいこのスーパーから大人の足でカフェまで10分ほど。

心音ちゃんも、一緒だからもう少し時間がかかるかな?

すでに、スーパーを出る前に和音さんには、友達の妹と一緒に帰ることを伝えてある。