恋と、嘘と、憂鬱と。


あ〜くそ。俺、一人でモヤモヤ考えたところで答えなんかわからないっつーのに。


フッと、小さく息つき心を落ち着けている俺をよそに。


「…颯真くんはそれでいいの?」


と、充希くんの方が何かしら心配そうに尋ねる声が聞こえてきた。


…何がそれでいいって…??


再度、耳を済ませ、声を拾おうと必死になるも、どうしてもこの位置からじゃ颯真の声は聞き取れない。


やっぱり駄目だ。ここからじゃ聞こえないな。


後から颯真に何の話をしていたのか聞いたところではぐらかされるのがオチだし…。


颯真と充希くんとの関係もそうだが、俺がもっと気になっているのは季里ちゃんのことだ。


彼女が入学してきてから、颯真が少し変わったような気がしていたのは俺はもちろん、側にいる速水も感じていたらしい。