恋と、嘘と、憂鬱と。


「え?悠介を…?そりゃ、好きだけど…弟みたいで可愛いなってことだよ」

アハハと、笑い飛ばして否定する私。

すると。

「…じゃあ、僕もその悠介と同じで弟みたいに思ってるわけだ…?」

なぜか、一瞬だけ充希くんの表情が曇ったように見えた。

…え?今の表情…なに?

しかし、それは本当に一瞬の出来事で…気づけば。

「…ま、僕もあんたみたいな姉、こっちから願い下げだけど」

と、充希くんからは、小馬鹿にしたようないつもの毒舌が飛び出していた。

見間違い…だよね?


「ほら、さっさと皿にとりわけないと、時間に間に合わないじゃん」

「う、うん…!」


その後は、充希くんもいつも通りで、私もさっきのやり取りは、やっぱり見間違いだったんだと感じ始めていた頃。

カランカラン。


来客用のベルが鳴り響いた。