うんうんと、1人納得して頷いていると。
ビシッ
「…いたっ」
私の頭を充希くんが軽くはたいた。
そして。
「…何ひとりで変顔してるか知らないけど、準備急がないと時間ないよ。せっかく僕が母さんの代わりに手伝ってるんだからマジメにやってくれる?」
と、笑顔で私に声をかける。
傍から見たら、素敵な笑顔に見えるだろう。けど、充希くんの本性を知っている私にとっては悪魔の微笑みに見えた。
「…は、はい。ごめんなさい…!」
充希くんって、爽やかに笑ってる時がなんだかんだ1番怖いんだよね…。
「…キャー!笑顔も素敵ね〜!充希くーん、私も何か手伝うよ〜」
キャピキャピと、充希くんに向かって指示を仰ぐ真凛ちゃん。
…フッ…。真凛ちゃんは既に充希くんの笑顔に騙されているみたいね。
私は小さくため息をつくと、キッチンにもどり、和音さんから教えてもらったレシピに視線を移した。



