恋と、嘘と、憂鬱と。


「…そっか。大家さんもいるなら安心だね…わかった、そしたら先輩たちには私から伝えとくよ。今日はゆっくり休んで」


少し考え込む真凛ちゃんだったが、家に人がいると聞いて安心したのだろう。


取り出したスマホを下ろすと、ササッと動いて教室のドアまで見送ってくれた。


「季里、また明日ねー」


そう言いつつ、ブンブンと大きく手を振る彼女に対し。


「うん、ありがとう。また明日ね」


と、軽く手を振り、私は部室をあとにしたのだった。



テクテクと、長い廊下を1人で歩く。

正面玄関に近づくにつれ、チラホラと帰宅する生徒や部活に向かう生徒たちとすれ違った。

下駄箱で靴を履き替え、正門に向かう途中で、大きなグランドが見える。


「パス!こっちに!」

「ほら、センターしっかり捕球しろー!」


大きな声を出しながら、サッカー部や野球部が練習をしている姿を見つつ、私は小さくため息をこぼした。