「あの…これ、まだ続けなくちゃいけないので…?」 「当たり前。この時間はとっくのとうに夢の中なんだけどね。誰かさんが邪魔しなければ」 「………」 ぐうの音も出ない……。 今私は、とある男の子の枕となっています。 正確に言うと、膝枕をしている…でしょうか。 なぜこんな状況になってしまったかというと、事の発端は30分前に遡る。 *** 「……来ちゃった」 本来であれば、今受けている数学の授業が嫌で嫌で、屋上へと続く扉の前にいる。