二人は二日目は、大塚国際美術館に来ていた。

大塚国際美術館は世界各国の有名な絵画の模造品を丁寧に作っている美術館である。なので、沢山のジャンルの違う作品が見れてお得である。和真と佳音は絵画には全く興味がなく、ここを選んだのもひなこだった。

二人はどれが誰の作品と言うことより、やれあの絵はどうだ、あの顔はどうだとやはりボケとツッコミを繰り返して、館内を歩いた。そして昨日よりいくらか距離が近づいており、ましてや夜中に二人とも良からぬことを相手にしていたので、お互いがお互いを意識し合っていた。

二人は佳音が一番気に入った、「真珠の耳飾りの少女」のキーホルダーを買った。これは和真が買ってくれた。佳音が早速バックに付けると、和真も同じように付けた。そして、二人はいつの間にか、周りから見たらカップルのような雰囲気を纏っていた。

大塚国際美術館を出て、二人はご飯を食べるために今度はラーメン屋さんに向かった。徳島のラーメンは初めてなので、二人はわくわくしながら、「いただきまーす」と元気よく言い、それを食べた。

和真は「お前また喉に詰まらせんなよ」と佳音を馬鹿にすると、佳音も負けじと、「そっちこそれふよー」と口をもぐもぐさせながら言った。

そしてしばらく徳島県内を色々回り、また、昨日の旅館に戻ってきていた。受付の人は一部屋開いたことを教えてくれたが、和真は断った。佳音はいいのかなと思っていたが、ちょっぴり、和真と離れたくないと思っていたので嬉しかった。

受付の人は、「では布団をお部屋に運んでおきますね」と言い、後ろの人に手配した。和真は布団あったのかよと思ったのだった。

そして今日は昨日の反省を生かし、先に部屋でご飯を食べ、その後風呂に向かった。今日は旅館の人気スポットの温泉に二人は入りに行った。

佳音は脱衣所に入ると、誰もいないことに気づき、貸し切りだと喜んだ。そして温泉の入り口のドアを開けると、そこは露天風呂が奥に広がっていた。

体を洗い、早速とばかりお湯に浸かった。しばらくして奥に行こうとすると、何やら人影を見つけたので佳音はあれ?と思った。

そっと木陰から覗くとなんとそれは和真だった。佳音はそういえばここは家族風呂のような場所で、男女ともに入れたことを思い出したのだった。

佳音が「和真さーん」と呼ぶと、和真は凄く驚き、「お前なんでここにいるんだよ」と変態扱いされた。

佳音は「ひどいですよ-」と言ったが、和真は笑うばかりだった。

二人は何となく顔を合わせるのが恥ずかしかったので、背中合わせとなった。背中越しに佳音は和真の体温が伝わるのでとてもドキドキした。

佳音は「温かいですねぇ」とおばあさんみたいなことを言った。そうすると和真は「最初は二人で旅行なんてと思ってたけど、来て良かったわ。また来ようぜ」と嬉しくなるようなことを言った。

そして佳音と和真は振り向いた。昨日、和真が自分で付けた佳音の胸元のキスマークを見た。佳音はその視線に気づくと、「あ、これですよね。これも刺されてたんですよ-」と言った。すると和真は「それ刺したの俺だわ。すまん」と言った。

佳音は「えぇ」と言うと、じゃあこれもかと首元を触った。そして「かなり大きな蚊が部屋にいるみたいですね。蚊取り線香買ってきます」と笑いながら冗談を言った。

二人はしばしの沈黙があり、お互い目を合わせると和真は佳音の腰に手を当て、佳音は和真の肩に手を置き、キスをした。

何回か唇を付けたり離したりした。そして、和真はさらにそっと腰に添えていた手を上に持っていき、佳音の胸に優しく触れた。佳音は時々、「あぁ」と声を漏らしていた。和真はたまらなくそれがエロく、もっとキスをしたり、もう一度キスマークを付けたり、耳を噛んだりした。

しばらくして、二人は落ち着くと、和真が「あがるか」と真っ赤な顔で言うので、佳音も「またのぼせたら大変ですしね」と言った。

部屋に戻ると、机は片付けてあり、一枚の布団が敷かれていた。もちろん奥にベットもあったが、二人はその布団の上に座った。和真はもう一度、佳音に顔を近づけた。すると佳音も目をつぶり、それに応えた。

そしてキスをしながら、和真は佳音を押し倒し、さらにそっと浴衣を脱がせた。佳音もそれに伴って、和真の浴衣を次第にはだけさせた。

和真はまた佳音の柔らかい胸に触れた。もちろんキスはし続け、次第に首筋、そして胸へと向かった。

そして佳音はその日、初めて和真に抱かれたのだった。とても和真とのエッチは甘かったので佳音はとろけてしまいそうだった。和真も佳音がとてもいやらしく、そして行為に慣れていたので、沢山の男に抱かれてきたのだと、とてもヤキモチを焼き、時々、激しく抱いた。

行為が終わると、和真は「もう他の男とするなよ」と佳音に彼氏づらをして、キスをした。すると佳音は「じゃあ和真さんにいっぱい抱かれないとですね」と言った。和真は「和真で良いよ」と言い、佳音は「和真」とふざけて何回も和真を呼んだ。すると、和真はまた佳音に覆い被さり、「佳音、好きだよ」と言い、また佳音にキスをするのだった。