夜が明けたら君に幸せを。

「朝陽と爽也が働いてるのはあそこ!ちょっと遊んだらお昼ご飯食べに行きがてら見に行こ!」


「そうだね」



花音と二人で海に入る。


夏の日差しが照りつける中、水の中はひんやりとしていて気持ちよく、ぼーと浮き輪で浮いていたら流されてしまいそうだ。



「後で爽也たち誘ってビーチバレーしよ!中学の時も三人で来たんだけど、奇数だったからできなかったんだよー」


「そうなんだ。…花音たちって、いつからの付き合いなの?幼なじみなんだよね?」


「私と爽也は幼稚園から一緒で、小学生になって朝陽が加わってきた感じかな。明日香は桐生くんと生まれた頃から一緒?」


「うん。家族ぐるみで仲がいいから」


「そうなんだ。…そんなに仲良くて、好きになっちゃったりしないの?いとこ同士でも恋愛はできるでしょ?」


「そうだけど、玲音のこと異性として好きって思ったことはないよ。玲音はもう家族みたいなものだし。…なんかそれ、似たようなこと前にも聞いてきたよね?」


「だって、誰よりも近くでずっと一緒に過ごしてきたんだよ!好きにならない方が珍しいよ…」


「…もしかして、花音はあの二人のどっちかに恋してるの?」



さすがにわかってしまった。


顔を赤くして俯く花音が、誰かを想っていることに。



「…うん」


「それって…汐江くん?」


「ううん、爽也…。私ね、ずっと前から爽也が好きなんだ」