それから月日が経ち、グルとの結婚式。

 この日のために、グルが準備してくれた真っ白なウェディングドレスをエルモは身に付け。グルはおそろいの真っ白なタキシードを身につけてた。

「すごく綺麗だ、エルモ」
「すごく素敵だよ、グル」

「みんなが待ってる、いこうか」
「はい、いきましょう」

 シルフ村の入り口からチェリチタの木まで。
 様々な花びらがまかれたバージンロードを、グルにエスコートされて歩くと。

 村のみんなから「おめでとう」「嫁さん泣かすなよ」「子供をたくさん作れよ!」など、お祝いの言葉がとんだ。

「ありがとうございます」
「まったく、好き放題に言いやがって……ありがとう!」

「フフ、嬉しい」
「俺も嬉しい」

 チェリチタの木の前で待つのは、神父役の大精霊のシルワ様。

 彼はグルとエルモに微笑み。

「今日という日を迎えられて嬉しく思う。グル、エルモ、結婚おめでとう。二人とも末長くお幸せにね」

「「はい!」」

 嬉しそうなグルと鼻を擦り合わせて、誓いのキスをすると、みんなからのお祝いの花びらが舞った。
 
 形式にそった結婚式とは違い、私達らしい結婚式――ということで。ケーキ入刀ではなく二人の共同作業として、村のみんなとシルワ様の大好物の唐揚げ、カツを揚げることにした。

 なんだか満月の宴と変わらないけど。