お寿司というものは美味しかった。 特にサーモンなるものが美味しい。 「瑠々ちゃん、美味しいかい?」 俊介さんの質問に、コクコクと頷いて肯定を示す。 だが、どんなに美味しいと思ってもそれが表情に出ることはない。 「…変わったな」 向かいに座る夏さんが、小さい声で何か呟いた気がした。