「…ムリだろ」
「ムリじゃない。ずっと1人ならいつかは慣れる」
「ムリ」
「ムリじゃない」
「ムリなんだよ!」
2人で言い合いしていると、急に彼が大きな声を出したので、私は目を見開いた。
「…え?」
「…お前じゃなくて。俺がお前がいないのに耐えられねぇ」
私が夜空から目を離して横にいる彼に目を向けると、彼の髪の隙間からチラリと見える耳がほんのりと赤く染まっているように感じた。
「だから、俺と一緒に来いよ」
と、彼も夜空から目を離して、私の方を真剣に見つめて言った。
「…もしもの話だよ?」
「…いつ何が起こるかはわかんねぇだろ」
彼はそう言うと、再び夜空に視線を戻した。
私もそれを見て視線を戻す。



